Top > ちゃんと・ちゃんと(体験記) > エピソード03

使い捨てって素晴らしい!

初診の日がやってきました。

ラッキーインファントのことなど

「あれなんだろう」

くらいにしか気にかけず、

ミズコシビルのエレベーターに

乗り込み4階へ一直線。

ぴんぽんぱんぽん、ぴんぽんぱんぽん、

ぴんぽぽぱんぽぽぴんぽんぱぁ〜ん

エスカレーターを降りるといきなり

来客を告げるチャイムがお出迎え。

一瞬、ビクリとしてしまった

小心者の中村でした。

ドアの前には、

『携帯電話のスイッチをお切きりください』、

『禁煙』と共に、

『土足現金』、じゃなくて『土足厳禁』

のプレートがかけてあります。

ゴソゴソと靴を脱ぐ準備をしながら

ドアを開け「こんにちわぁ」と挨拶。

しかし、部屋の中には

靴箱もなければスリッパも見あたりません。

キョロキョロしながら

うろたえているボクに女性スタッフの方が、

「ドアの横の篭に入ってる

青いカバーを履いてお入りください」

と、声をかけてくれました。

なになに、と、ドアの横を見ると、

長椅子の上にクルクルと巻かれた

青いものが入った篭が置かれているのを発見。

取り出してみると、なるほど、

足にすっぽり被せることができる

袋のようなものであることが

判明しました。

「これ、前後ろはあるのかな」

なんてことを考えちょっと

戸惑いましたがなんなく装着完了。

いざ、G.V.BLACK DENTAL

 OFFICEへ!

「う〜ん、綺麗なところだなぁ」

ボクの心の中での第一声です。

部屋の中は白を基調にした

落ち着きのある内装になっています。

待合室のソファーはふわふわで

高級品の風格が漂ってます。

そして、クラシックの名曲が

静かに流れているのもいいですねぇ。

ボクは一瞬にしてリラックスモードへ。

そこに、山崎先生の登場です。

「中村さん、きましたねぇ」

山崎先生はつぶらな瞳と白い歯を

キラキラ輝かせながら、

先日お会いしたときと変わらぬ笑顔で

ボクを迎えてくださいました。

「スリッパを履くんじゃないんですね」

と、伺うと、

「このシューカバーを

履いてもらうのも感染予防の一環なんですよ。

患者さん同士が同じものを

共有しないようにするのが感染予防の鉄則です。

だからスリッパはありません。

そのシューカバーは特殊ファイバーで

できてるんだけど、アメリカでは

外科医が手術をするときに

自分の靴に被せるものなんです。

診察が終わったらドアの外のごみ箱に

捨てて帰ってください」

とのこと。

初っぱなから、

「やはりここは日本の歯医者じゃないんだな」

と実感させられたのでありました。

まず患者が初めにすることは、

ソファーに座って

MEDICAL HISTORYとDENTAL HISTORY

の記入です。

身体と歯の健康度チェックですね。

住所や電話番号などを記入した後は、

これまでにかかった病気や、

麻酔で気分が悪くなることはないか

といった事柄を埋めていきます。

日本の歯医者より

チェックポイントは多いですよ。

ここでタバコを吸ってる人は

退場となるわけです。

やめて3カ月が経過するまで

治療はしていただけません。

記入が終わると、レントゲンです。

レントゲン室に入り、

鎧(よろい)のようなというか

防弾チョッキのようなというか。

とにかくなまりがズシリと重い

放射線防止用チョッキを付け、

首にもなまりの襟巻きを巻いて

撮っていただきます。

「これをちゃんと付けないと

子どもが出来なくなっちゃいますからね」

といいながら、

この日は山崎先生が付けてくださいました。

レントゲンは、

顔の下半分が全部わかるパノラマ版と、

患部を細かくチェックするため

歯1本1本を別々に撮るパーツ版(PA)

の2種類を撮っていただきました。

レントゲンが終わると歯形模型を

作っていただきます。

レントゲンのときもそうでしたが、

ボクは口が大きく開かないので

歯形を取るのに随分スタッフの方に

迷惑をかけてしまいました。

歯形を取り終わり待つこと数分。

あっというまに石膏模型が

出来上がってきてビックリ!

自分が死んで焼かれた後を

見せられてるようで、

けっこう気持ち悪いですね、コレ。

ちなみに模型の色は緑でした。

山崎先生に治療計画表を

作っていただくあいだ、しばし休憩です。

「中村さん、できましたよぉ」

山崎先生は、

治療が必要な歯とその治療方法が

書かれた計画表を持って、

ソファーで待っていた

ボクの横に座られました。

「予想してたより大変ですねぇ。

治療費も予想を上回りました」

用紙には治療にかかる費用も

書かれています。

「先生、ご迷惑をおかけしますが、

なにとぞよろしくお願いします。

治療費は分割ということで…」

覚悟は決めていたので

費用には驚きませんでした。

一日でもはやく

全額支払えるよう頑張るぞぉ!

ってなもんですよ。

山崎先生に治療の進め方のお話を伺って、

この日は終了。

すべてが終わるまでには

2時間以上かかったとおもいます。

これから長く厳しい治療が始まるのだと、

決意を新たにする一日でした。

おわり。

と、したいところなのですが、

今回は、G.V.BLACK DENTAL

 OFFICEの院内感染予防について、

ボクがわかってる範囲で

もうすこし詳しく書いておこうとおもいます。

シューカバーの説明のところでも

書きましたが、感染予防の第一は、

患者同士が共有するものをつくらない、

ということだそうです。

それで、

G.V.BLACK DENTAL 

OFFICEの治療室には、

患者がうがいをする

コップはありません。

うがい用のコップは

感染源になりやすい

のだそうです。

うがいは出来ませんが、

きちんと治療の合間に

口の中を何度も洗浄し、

洗浄した水もしっかり

吸い取ってもらえますから

不便はありません。

治療室でうがいはしませんが、

患者は、治療前に洗面所で

使い捨ての紙コップを使って

殺菌作用のあるうがい薬でうがいを

しなくてはなりません。

治療の前に口の中の細菌の数を

減らしておくようにするためです。

治療室の診療用イスや

ドクターチェアには抗菌コートが

施されています。

そのうえ、患者や治療者の身体が

触れる箇所にはすべてビニールカバーが

掛けられています。

ビニールカバーは治療に使う器具や

薬品を乗せるトレー台やライト、

コード類など、とにかく身体の触れるもの

(唾液が飛び散る恐れのあるところ)

すべてにかけられています。

これらのカバーは、

ひとりの患者の治療が終わると

すべて取り除かれ、器具は消毒されて

一定時間放置した後、また

新しいカバーをかけなおすことになります。

これで、前の患者がバイ菌を

残したとしても次の患者への感染が防げます。

患者が共有するものを

つくらないという観点から、

患者用のエプロンは当然ですが、

ミラー、探針、排唾管などは

すべて使い捨てです。

イスは使い捨てにするわけに

いかないのでビニールカバーを

掛けるワケですよね。

治療で使う空気(ぷしゅ〜っ! 

と吹きかけられるアレですね)

もタンクの中で滅菌された状態で

使用されます。

治療で使う水(じゅわわわわっ、

と洗浄に使うアレですね)も

フィルターを通して滅菌されています。

患者は治療を受ける際、

ラバーダムという

ゴム製のシートで口を覆われます。

歯の部分だけが表に出るように

するためのものです。

これは、削ったものや、

使用する道具などを患者が口に

入れないように(飲み込まないように)

するため、また、患部に唾液が

付かないよう防止するために

使われるのだそうです。

唾液1滴に1〜4億もの

細菌がいるそうですから、

唾液が付いたまま患部を塞いでしまうと…。

説明の必要はないでしょう。

また、治療者にとっては、

治療しやすいよう、

作業視野を確保するのに

役立つのだそうです。

治療者が使用するマスクは

患者ごとに交換されます。

ゴム手袋は同じ患者の

治療中であっても30分に

1回交換されます。

手袋の中は高温多湿で

細菌が繁殖するには最適の環境になります。

もし、手袋に穴が開いてしまい、

気づかずにそのまま治療を続けると

手の中で患者から染された細菌が

異常繁殖してしまうこともありえます。

その予防のため30分に1回交換する

必要があるのだそうです。

また、治療者はスキーの

ゴーグルのようなメガネも付けます。

これも患者ごとに交換されます。

見づらい写真でごめんなさい

ビニールカバー見えますかぁ?

コップがありません!

排唾管や探針などは、すべて使い捨てです

器具もしっかりビニールカバーで覆われています

ボクの把握してることは、

ざっとこんなところです。

間違いや補足があれば

山崎先生にご指摘いただき

訂正したいとおもいます。

感染予防の極意は、使い捨てなんですね。

リサイクルの大切さも叫ばれてますが、

使い捨てるということも

場合によってはとても大切なことなんですね。

ボクも使い捨てライターと呼ばれてますけど…。

でも、みなさん。

愛だけは、使い捨てにしないようにしましょう。

次回は、正しい歯の磨き方を教わるの巻です。

お楽しみに。

つづく

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